建物工事後、境界標は動く?外構工事前に確認する理由

マンションや建物の建築工事が終わり、外構工事に入る前に「境界標の確認」を依頼されることがあります。

先日も、以前確定測量を行った土地について、建物完成後に境界標の位置を確認してほしいという相談を受けました。必要に応じて境界標の再設置(境界標復元)も検討するという内容です。

建物工事のあとに境界標を確認する理由や、実際の測量の考え方についてご紹介します。


建物工事のあと、境界標が動いたり無くなることはあるのか

建物の解体や新築工事では、重機を使った作業や地盤の掘削が行われます。

そのため

  • 掘削の影響で境界標が掘った方向に沈み込む
  • 地盤の変化により境界標の位置がずれる
  • 工事の際に撤去され、そのままなくなってしまう

といったことが起こる場合があります。

特に掘削を伴う工事では、周囲の土が動くことで、杭が掘削側へ沈み込んだり傾いた状態になることもあります。

そして、境界標の位置が少し動いていたのみならず、境界標そのものが亡失したケースも少なくありません。

建物工事が行われた後は、境界標が見た目には残っていても、本来の位置からわずかに動いている可能性もあります。


境界標がなくなった場合はどうする?

境界標が亡失している場合でも、すぐに境界が分からなくなるわけではありません。

過去の測量成果や図面・資料をもとに現地を測量し、本来の位置と対比させてチェックすることで、境界標を正しい位置に復元することができます。

ただし、そのためには

  • 現況測量
  • 過去成果との照合
  • 境界標復元測量

といった作業が必要になります。

このように境界標の復元は、単に杭を入れ直す作業ではなく、測量と計算等を伴う専門的な作業になります。


測量は現地作業だけではありません

測量というと、現地で器械を据えて作業している姿を思い浮かべる方も多いかもしれません。

しかし実際には

  • 測量の基点の確認
  • 現況の測量
  • 過去成果との比較
  • 計算による誤差の確認

といった工程があり、事務所での計算や検証も重要な作業になります。

最近は測量機器やソフトの進歩により、観測から復元までを短時間で行うことも技術的には可能になっています。

ただし境界復元のように精度が重要な作業では、観測結果を十分に確認したうえで作業を進めることが重要と考えます。
拙速に進めるよりも、確実に誤差を確認しながら進めることが大切だと考えています。


外構工事の前に確認しておく意味

建物完成後には

  • フェンス
  • ブロック塀
  • 駐車場舗装

などの外構工事が行われます。

もし境界標の位置に問題があった場合、外構工事が終わってから修正するのは大きな手間になります。

そのため、外構工事に入る前の段階で境界標の位置を確認しておくことは、トラブル防止の意味でも重要です。


まとめ

境界標は一度設置すれば永久にそのまま残るものではなく、工事や環境の変化によって位置が動いたり、なくなったりすることもあります。

建物の解体や建築が行われた土地では、境界標の状態を改めて確認しておくことで、後々のトラブルを防ぐことにつながります。

建物完成後に境界標の位置が気になる場合は、外構工事の前に確認しておくと安心です。


境界標の確認・復元のご相談

当事務所では、確定測量後の境界標確認や境界標復元のご相談にも対応しています。
建物工事後の境界標が気になる場合は、お気軽にご相談ください。